関西交流部会 第8回例会


日時>>2006年1月14日(土)
場所>>大阪市中央公会堂 第1会議室(中ノ島)

「フリートーク・マンガとマンガ研究の2005年」
参加者/10名

■概要
  2005年のマンガおよびマンガ研究の動向をふりかえって、フリートーク形式で開催した。2005年はマンガ情報専門誌以外の雑誌でもマンガを扱った特集が目立ち、「このマンガを読め!」など批評ムックの2006年版も複数刊行され、ブックガイド的な情報に対する需要の高まりを感じさせた。マンガの読書形態が雑誌中心から単行本中心へと変容しつつあることや、出版不況のあおりから中小規模の書店が姿を消し、その一方でネット書店が急速に普及してきたことなどがその背景にあると考えられる。例会参加者の間でも、いま何が面白いかの情報を求める声が聞かれたが、なにぶんマンガは多種多様で各人の関心もまちまちであるため、具体的な作品をあげての情報交換には踏み込めぬまま終わった。それをふまえ今後の例会では、自分がどういった作品に関心があるか、毎回数名の参加者に紹介してもらうことで、より踏み込んだ情報交換ができる環境を作っていきたい。
  そのほか各論としては、現代政治を扱ったマンガの世論への影響力についてや、マンガをジャンルで分ける上での困難について、「スラムダンク」模写事件への視点についてなど意見交換がなされた。部会の今後の方針についても検討し、学会からの補助金を招聘費として活用しての作家インタビュー企画や、マンガ関連展覧会の見学企画などが提案された。(文責/表智之)

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