『キャラクター・パワー ゆるキャラから国家ブランディングまで』


青木貞茂
NHK出版    2014年2月10日発行
定価:780円
ISBN978-4-14-088426-3

[目次]
はじめに キャラクター・ブームの不思議

第一章 キャラクターに依存する日本人
ぬいぐるみを溺愛する中年男
キャラクター大国、日本
無表情な日本のキャラクター
人間的な欧米のキャラクター
なぜ「ハローキティ」には口がないのか
かわいいぬいぐるみには旅をさせよ
伝統仏教と「ゆるキャラ」
「ゆるさ」に惹かれる日本人
大人と子供の境界線
日本人が導入した二つの近代
子供の変形としての「ゆるキャラ」
人間的成長を必要としない文化
日本社会は二つのOSで動く
世界は「顕教」と「密教」の混合形態
「かわいい」と「醜い」の間
「歪み」が魅力を増す
「成熟拒否」という現代的価値観
アニミズムの伝統
日本人は「子供」なのか

第二章 キャラクターが持つ力
キャラクターは<顔>になる
進行するコミュニケーションのファスト化
LINEのスタンプが持つ力
ピクトグラムを生んだ日本文化
<顔>がなければ存在しないも同然
キャラクターは無機物を人間化する
キャラクターはプレゼンスを高める
江戸時代の広告コンテンツ
キャラクターは「癒し」を生み出す
ますます強まる「癒し」トレンド
ロボットに癒される時代
ストレス社会で好まれるキャラクター
なぜモノを擬人化するのか
成長することのないキャラクター
内なる神を持たない日本人
日本の宗教文化

第三章 「ゆるキャラ」の先祖たち
「毛のない裸のサル」の冒険
自然を理解するための知恵
三つの自然とキャラクターの成立
動物のキャラクター化
キャラクターを通して世界を理解する
キャラクターに生命を感じるのはなぜか
日本仏教のキャラクター戦略
器物から生まれた妖怪たち
江戸時代のキャラクター文化
信仰から娯楽へ
戦前のキャラクターたち
「日本的」なキャラクターの誕生

第四章 武器としてのキャラクター思考
キャラクター・イメージの重要性
言葉だけの人は信用されない
神話が必要な現代日本
『半沢直樹』と『あまちゃん』
現代の「隠された神話」
<広告知>は人の心を動かす
「一億総ブランド化」の時代
「直接経験」と「間接経験」
キャラクターは、人間の本質的欲望の表れ
なぜソフトバンクのお父さんは犬なのか
キャラクターは専門言語を翻訳する
カントが書いた社交術
キャラクターは文脈を作り出す
応用できるキャラクター思考
キャラクターの個性を作るために

第五章 ブランドの価値とは何か?
自己ブランディングの第一歩
何者かであるための方法
ブランドは精神の表現
ブランドを形成する三つの価値
シンボルとは何か
ブランド確立が下手な日本企業
ブランドとシンボル
ブランド化はインサイトから始まる
五輪招致のスピーチが持つ価値
物語がキャラクターを作る
「くまモン」にみる弱い物語の力
ブランドの構造

第六章 企業のブランドをキャラクター化する
マスコット・キャラクターは企業の<顔>
なぜ広告にキャラクターが有効なのか
ジョブズの擬人化戦略
コピーこそが価値を持つ時代
SNSでキャラクターが育つ
ローソン「あきこちゃん」のこだわり
キャラクターがブランドを人間化する
新潮文庫「Yonda?君」の戦略
どうやって新潮文庫を選ばせるか
「Yonda?君」がパンダなワケ
政党のキャラクター活用

第七章 国家ブランドをキャラクター化する
国家はイメージで評価される
ブランドはなぜ成立するのか
フランスのブランド戦略
キーポイントは選択と集中
日本がとるべき道
キャラクターが日本のシンボルになる
フランス・ブランドの正体
目指すはサブカルチャーの聖地
二〇二〇年東京五輪への期待

おわりに
参考文献

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