海外マンガ交流部会 第1回海外マンガ読書会


――アリソン・ベクダル『ファン・ホーム ある家族の悲劇(新装版)』椎名ゆかり訳
(小学館集英社プロダクション、2018年)
日時:2018年10月13日(土)15時~17時30分
場所:専修大学神田校舎7号館771教室
https://www.senshu-u.ac.jp/access.html

ここ数年、海外マンガの翻訳が飛躍的に増大してきています。ほぼリアルタイムの新作もあれば、古典的作品の翻訳もあります。また、世界の多様なマンガ文化を翻訳によって幅広く概観することができる環境が整ってきました。
日本マンガ学会海外マンガ交流部会は発足以来すでに10年にわたる活動実績がありますが、今こそ海外マンガをじっくり読み、共有する場を皆さんとご一緒に作り上げていければと「海外マンガ読書会」を発足してみたいと思います。
「海外マンガ」と一口に言っても、時代も、言語・文化的背景も、手法も、ジャンルも様々です。一つの作品を共有し、参加者の皆さんのそれぞれの見地を活かしながら、海外マンガのおもしろさをご一緒に共有してみませんか?
テーマから、ジャンル、表現技法、ストーリーテリング、日本のマンガや、映画、文学など他のメディアとの比較など様々な観点から、参加する皆さんの声を交換しあうことで、海外マンガをより楽しく、深く、幅広く、多面的に味わうことができればと思います。
第一回読書会の対象作品としてとりあげるのは、アリソン・ベクダル『ファン・ホーム』。
2006年に原書が刊行されて以降、すでにアメリカの女性作家によるグラフィック・ノベルの古典に位置づけられており、ブロードウェイミュージカル版もトニー賞(2015年)5部門を受賞するなど高い評価を受けています。2018年2月にはシアタークリエにて日本版ミュージカルも公開され話題となりました。同性愛とアイデンティティをめぐる問題、父と娘の物語、回想(メモワール)、文学作品への言及、米国女性コミックス表現の可能性、エッセイマンガやミュージカル版とのメディア比較、作画法など様々な観点から読みどころに満ちた作品です。
テキストは小学館集英社プロダクションから刊行されている「新装版」(椎名ゆかり訳、2018年刊行)としますが、「2011年版」でも、原書でも結構です。邦訳版の翻訳者、椎名ゆかりさんもこの読書会に参加してくださる予定です。
どなたでもご参加いただけます。直接会場にお越しください。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。

【参考】
<『ファン・ホーム』『新装版』刊行特設ホームページ(小学館集英社プロダクション)>
http://books.shopro.co.jp/funhome/

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