カトゥーン部会2006年度第4回研究会


1日時:10月21日(土) 14:00~18:00
2場所:関西大学尚文館407号教室
3報告者:東 園子(大阪大学大学院)
4報告概要
2006年10月21日、関西大学で行われた第4回カトゥーン部会研究会で、「男性イメージの交易――男装コスプレ喫茶と「宝塚」」という題目の報告を 行った。この報告は、今年に入ったあたりから増加しつつある、やおい/ボーイズラブを愛好する女性オタクを対象に男装のコスプレをした女性が給仕を行う男 装喫茶を、ジェンダー論の視点から考察したものである。
まず、メイド喫茶や男装喫茶などのコスプレ飲食店の特質として、ファンタジーの喚起と体験、オタク仲間の集うイベントの恒常化という2点を取り上げた。次 に、男装喫茶の男装した女性スタッフの担う機能と、男性の入店を規制する意味を分析した。その上で、男装という共通点のある宝塚歌劇との比較を試み、憧れ の対象と自分達の仲間という男装した女性が帯びる二重性について述べた。 出席者からは、メイド喫茶と男装喫茶や、それを消費する男性オタクと女性オタク の差異、マンガやアニメの消費を前提とするコスプレ飲食店の「メタ・コンテンツ産業」としての側面などについて、活発な議論が交わされた。

カテゴリー: カトゥーン部会