カトゥーン部会2007年度第6回研究会


日 時:2008年3月15日(土)14:00~17:00
場 所:立教大学池袋キャンパス立教大学タッカーホール4階T403 社会学研究科共同研究室
(171-8501東京都豊島区西池袋3-34-1)
報告者:岡部拓哉(放送大学全科履修生)
報告論題:新聞マンガのいままでとこれから
~新聞マンガ研究の可能性と新聞マンガデータベース~

研究会報告
長年の新聞4コママンガの蓄積と、研究成果を振り返って、新聞マンガがもつ今後の報告についての問題を提起することを目的とした報告であった。
報告者はまず、地域マンガ文化と新聞とのかかわりについて、高知と沖縄を例にして言及した。マンガを「読む」、「描く」ことを培う場所の提供が地方紙に よってなされ、それが地域の文化の育成と保持と関連していることが提示された。その際、具体的なマンガ作品について触れ、長期連載が醸し出す、1コママン ガや雑誌連載マンガと異なる4コママンガの独自性および連続性について指摘があった。その後、海外の新聞がPCで読める有料サイトであるPress Display com. の概要が示され、そこから閲覧できる新聞掲載の新聞マンガが紹介された。最後に、報告者自身が積み重ねてきた新聞マンガデータベースの概要と今後の展望に ついて報告があった。

参加者からの質疑応答でなされた論点は数多くあった。その主なものは以下のようであった。

(1)Press Display にされている新聞の選定基準について。
(2)新聞マンガデータ・ベースの利用方法。
(3)1コママンガや雑誌連載マンガと異なる新聞4コママンガの特徴の体系的考察。
(4)地域文化と新聞マンガに見られる、諸特徴とその展開。

これらの論点はそれぞれが大きな、しかも魅力的な論点を含んでおり、今後に継続して検討する課題として認識された。

(文責 茨木正治)

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