関西交流部会 第3回例会


日時/8月27日(土) 14:00~17:00
会場/京都市北文化会館(烏丸北大路)
スピーカー
  古川岳志さん「マンガ学、今後の課題-社会学の見地から」
参加者/14名
概要
  古川岳志さんからは、マンガ研究だけでなくマンガの実作も含めた「マンガ学」の大学における現状についての問題提起がなされた。日本社会においてマンガは、すでに質・量ともにメインカルチャーの位置にあり、「マンガ学」もそのような状況の上に成り立っているのだが、当の「マンガ学」語り口がかつてのマンガ=俗悪文化とされた時代、あるいはマンガ=若者の抵抗文化とされた時代の語り口から脱しきれていないことなど、刺激的な論点が提示された。時代の変化に即した適切な語り口を「マンガ学」において構築するためには、状況の変化や研究の進展を整理して把握し共有する、議論の共通の前提が必要となる。それなしには専門的な「マンガ学」は本来成り立たないし、そのような議論の土台があってはじめて、マンガをめぐる学際的な議論は生産的なものになりうると言える。古川さんの問題提起をふまえ、「マンガ学」の今後の課題をめぐって活発な議論が行われた。
  そのほか、参加者の自己紹介をかねた近況報告がなされ、「さいたま市立漫画会館」の北沢楽天コーナーや「JAPAN WEB ANIMECONVENTION(JAWACON)」などについて情報交換がなされた。また例会終了後、「京都国際マンガミュージアム」開館予定地である「元龍池小学校」の校庭へ有志8名で移動し、龍池自治連合会主催「たついけ夏祭り」に参加、安野侑志氏による街頭紙芝居の実演を見学した。(文責/表智之)

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